メトロの「味」を残したい

◆◇欧州からの文化の風【日本の未来のために】◇◆No84:メトロの「味」を残したい
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           メトロの「味」を残したい
         新型車両はちょっと好きになれない
           

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パリのメトロ。
100年間に建設され、その総延長は、東京の地下鉄よりも、長い。
14路線の地下鉄が、パリの旧市街を縦横無尽に走り、
旧市街のどこからでも、10分歩けば、メトロの駅がある。
過密といってもいいほどに張り巡らされたその路線は、パリ市民の重要な
日常の足。

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パリのメトロの特徴といえば、車両の扉を手動で開けなければならないことが、
有名ですよね。
東京のJR・地下鉄を含む全ての鉄道は、駅に着くと、自動で、全ての扉が開く。
これって、日本の常識なんでしょうけれども、メトロは違う。
駅に着いても、扉に付いた「ハンドル」を、手で回さないと、車両の扉は、
開かない。

この一見、「不便」な仕組みに「味」があって、これがメトロに乗る楽しみの
一つです。
自分が降りる時は、自分で扉をあける。あるいは、だれかが降りそうだったら、
扉の前にいる人が扉を開ける。そういったやりとりがいつのまにか展開されてい
たりする。
大都市の鉄道で、そうした古風でアナログな仕組みがまかり通っている風景が、
スローライフで落ち着くと感じるのは、私だけでしょうか。

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しかし、この3年位で、自動で全ての扉が開いてしまうメトロの新型車両が、
増えました。
パリの東西を結ぶメトロ1号線は、全てオートドアの新型車両に代わりました。
2000年のミレニアムに、新国会図書館行きの路線として新しく開通した
メトロ14号線も、全て新型車両。
メトロから、「スローライフな落ち着き」が消えていくのは、悲しい。寂しい。

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でも、その他の路線には、手動で開けなければならない旧型車両が、まだまだ
健在です。
旅行者なら誰でも乗るのは、メトロ4号線でしょう。ロンドンからのユーロスター
や、ドゴール空港から市内に入る人が必ず乗る4号線は、手動ドアの旧型車両が、
まだまだ活躍しています。

メトロならではの「味」を残して欲しいと思います。
「便利」よりも、「スローライフ」。
面倒くさくっても、いいじゃない。
その方が楽しい。

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以下、RATP(パリ交通局)のメトロ路線図
http://www.ratp.info/orienter/cv/cv_en/carteparis.php
以下、メトロが見れるサイト
http://www.metro2003.com/
以下、私が撮影してきたメトロの写真
http://photozou.jp/photo/list/146408/399631
      
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